ファッションブロガーのいなかです。
本記事では、冬の定番として君臨しているダウンジャケット『カナダグースのジャスパー』と『ウールリッチのアークティックパーカー』を徹底比較します。
- カナダグースとウールリッチのダウンジャケット、どちらを購入するか迷っている
- ブランドの歴史や特徴について知りたい
- 購入するダウンジャケットは決まっているがサイズ感が不安わからない
高い買い物をする前にぜひ一読くださいませ。
カナダグースとはどんなブランド?『歴史や特徴を紹介』
カナダグースのブランド情報 | |
創業年 | 1957年 |
創業地 | トロント-カナダ |
ブランド | ダウン専業ブランド |
特徴1 | 南極探検家やエベレスト登山家がカナダグースを着用し様々な偉業を成した。 |
特徴2 | メインファブリックに独自素材の『アークティック・テック』を採用しており撥水性・耐久性・摩耗性は最高クラス。 |
※現在ではニットなどのアパレルも展開しています
[caption id="attachment_23290" align="aligncenter" width="1024"] 出典:green queen[/caption] 『カナダグースに日本規格のモデルがあると聞いたのだけど[…]
メインファブリック『アークティック・テックの特徴』
カナダグースのダウンジャケットは従来の”軽くて温かいのが優れたダウン”という考え方とは違う。あくまで極寒地での労働に耐えうるタフさと暖かさを追求し続けいます。
30年以上前から採用されているメインファブリック『アークティック・テック』はまさにタフさを追求した素材と言えるでしょう。
・耐久撥水性:雨や水を弾く
・耐摩耗性:引き裂きに強くタフ
・保温性:体内の熱を外に逃げ出しにくい構造
・防風性:外の風をシャットダウンしてくれる
構成素材:ポリエステル85%/コットン15%
カナダグースのダウンジャケットの重量は重く、生地には硬さがあり一見するとデメリットに感じます。
しかしそのおかげで、通常のダウンとは比較にならないほどのタフさが得られるのです。
ダウンジャケットは濡れちゃだめだと思ってたけど積極的に雨の日や雪の日に着用できるのは嬉しいポイント。
高級ダウンジャケットは中国やアジア製にシフトチェンジしているブランド多いですからね!!
625フィルパワーの最高品質ダウンを採用
カナダのアルバータ州産の良質なホワイトダッグのダウンを使用。
フィルパワーは625とやや低めの数値ですが、ダウンパック内にムラ無く均等に入れていること。
そして厳しい基準に基づき不純物がないダウンやフェザーのみをパッキングしているため保温性は抜群です。
※フィルパワーとはダウンの質量に対しての膨らみの度合いのこと
・メイドインカナダを貫いている
・南極で使用されるなど様々な実績がある
・タフで撥水性の高いアークティック・テックを採用
・ダウンは良質なカナダ産のもののみ使用
ジャスパーの人気の秘密を探る【スペック紹介】
カナダグースの数あるモデルの中でも不動の人気を誇るモデル『ジャスパー』
ジャパンフィットモデルであるため、日本人体型に合うサイズ感となっています。
- 着脱式のコヨーテファーのフードは帽子の上からでもかぶれる設計
- フロントジッパーは大きめのYKKジップを使用。手袋を付けていても開閉可能
- 手を温めるフリース素材のウェルトハンドウォーマー
- ジッパー付きのナポレオンポケットが左胸に配置
- 内ポケットは3箇所。ジッパー付きセキュリティ〜ポケット1箇所、ドロップインポケットは2箇所。
- 袖口はリブ仕様なので風の侵入を防いでくれている。
- カナダグースが独自開発したアークティック・テック素材を使用
- ダウンの量は625フィルパワー
- 今なおカナダ製を貫いている
たった1つのダウンジャケットに、これほどまでに沢山のスペックが詰まっています。
カナダ製を貫いているカナダグース。非常に厳しい基準のもと作られておりクラフトマンシップを感じられるブランドです。妥協はなくジャスパーのみならず、すべてのカナダグースは保温力やタフさ最強クラスです。
【分かりづらい名称紹介】
ウェルトハンドウォーマー:腰部分に位置するポケットは手を暖めるために、フリース素材になっている。
ナポレオンポケット:フロントジップに並行して縦に付けられているポケット。こちらも保温性あり。
625フィルパワー:フィルパワーとはダウンの体積を表す名称。一般的には数字が高いほど暖かいとされている。
ジャスパーのサイズ感
サイズ表
サイズ | 着丈 | 肩幅 | 身幅 | 袖丈 |
XS | 77cm | 41.5cm | 49.5cm | 65cm |
S | 80.5cm | 43cm | 51.5cm | 67cm |
M | 82cm | 44.5cm | 54.5cm | 69cm |
L | 84.5cm | 46cm | 57cm | 71cm |
XL | 87.5cm | 47cm | 59.5cm | 72cm |
XXL | 90cm | 48.5cm | 62cm | 74.5cm |
ジャスパーは日本規格サイズであるため、日本人体型に合わせた採寸となっています。
細身〜がっしり体型程度であれば普段着る服のサイズと同じでOK(太っていたり大柄の方は目安からワンサイズアップにすると良いでしょう。)
ジャスパーの良い点と悪い点『メリット・デメリット紹介』
ジャスパーはハイスペックで非の打ち所がないように思いますが、個人的に『惜しい』と感じたポイントもあります。
惜しい点を踏まえても買いのアイテムなのか?そして後ほど紹介するウールリッチとの比較ポイントでもあるので、よい点ばかりではなく悪いポイントも頭に入れておきましょう!
日本企画のジャスパーは細身で街使いに最適
→従来のアウトドアブランドのダウンジャケットは野暮ったいサイズ感ものが多かったが、ジャスパーは非常にスタイリッシュな見た目。体型を選ばないジャストなサイジング。
ハイスペックなのでインナーだけで十分
→中にTシャツを着るだけで十分冬を越すことができる暖かさ。
収納ポケットが多く、かばんいらず
→一見するとわからないが隠れたポケットが沢山あり収納力が高い。
オーバースペック過ぎて体温調整が難しい
→暖房が効いた室内に入るとすぐに熱くなってしまう。折りたたんでもかさばってしまう。
素材の強度は強いが、生地が硬めで動きづらい
→他のダウンと比べるとパリパリと生地が硬めで、やや可動域が狭くなってしまう。
ジャストサイズだと細身過ぎてジャケットの上から羽織づらい
→スーツと着るとなると結構タイト。ジャケットの上から着ることを想定している人は、ワンサイズあげるかグローバルモデルを選ぶとよい。
以上がジャスパーの使いやすさと使いづらさ。強度が高くシルエットがタイトな分、どうしてもやや動きづらいです。
※登山向けの表面生地が柔らかいダウンジャケットと比べるとです。普段使いではそこまで気にならない。
以上がカナダグースのスペック&サイズ感の紹介でした。次に比較対象であるウールリッチのアークティックパーカーの深堀りです!
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ウールリッチはアメリカ最古のアウトドアブランド『歴史紹介』
ウールリッチのブランド情報 | |
創業年 | 1830年 |
創業地 | ペンシルバニア州-アメリカ |
ジャンル | 総合アウトドアアパレルブランド |
特徴1 | アメリカ最古のアウトドアブランドと言われており、アメリカでは知らない人がいないほど有名 |
特徴2 | 2006年にイタリアのWPラヴォリ社と契約を結び「ウールリッチ ウーレンミルズ(WOOLRICH WOOLEN MILLS)」を発表。デザインが洗練された。新たなウールリッチとして話題を集めた。 |
1830年にジョン・リッチによってペンシルバニア州で誕生したアウトドアブランド【ウールリッチ】
古着のイメージが強いウールリッチですが、2006年にイタリアのWPラヴォリ社と契約を結び誕生した「ウールリッチ ウーレンミルズ(WOOLRICH WOOLEN MILLS)」は機能美を感じさせるイタリアらしい仕立ての美しさが特徴です。
カナダグースのようにダウン専業ブランドではありません。
ですが、ウールリッチの長い歴史から生まれたダウン製品は高品質でダウン専業ブランドに負けず劣らずの素晴らしい完成度です。
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アークティックパーカのスペック
アークティックパーカーは一見するとクラシカルなダウンジャケットですが、現代的なパターンに変更されているため非常に上品。
これぞ機能美といった美しい佇まいをしています。
- フードは帽子の上からでもかぶれる大きめのサイジング
- 着脱式のコヨーテファーが付いている
- フロンジッパーは大きめのYKKジップを使用。手袋を付けていても開閉可能
- フロントにはフリースのハンドウォーマーポケット
- 腰付近には大きなフラップポケットが2つ
- 内側にドロップインポケットが2つ、胸元に1つ
- 袖口をリブ仕様にすることで風の侵入を防ぐ
- 素材はナイロン60%コットン40パーセンとの64クロス生地
- ダウン量は650フィルパワー
- 中国製とモルドバ製が主流
※現在では64クロスだけでなく様々な素材のモデルが展開されている。
そう!ジャスパーとアークティックパーカーはダウン量やフードのファーの感じ、そして着丈が似ている。だからみんなどちらを購入するか迷うみたい!!
ジャスパーとアークティックパーカーの決定的な違い
- ジャスパーは本国カナダ製・アークティックパーカーは中国やモルドバなどの他国製
- ジャスパーは独自素材を採用・アークティックパーカーは昔ながらの64クロスを採用
- ジャスパーのポケットはスラッシュポケット・アークティックパーカーはマチ付きフラップポケット
大きな違いは上記3点。
では次にアークティックパーカのサイズ感について!
64クロスについて詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてどうぞ!!
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アークティックパーカのサイズ感
サイズ表
サイズ表記 | XS | S | M | L |
着丈 | 73.5 cm | 76 cm | 78 cm | 79cm |
胸囲 | 104 cm | 108 cm | 112 cm | 117 cm |
肩幅 | 42 cm | 43.5 cm | 44 cm | 45.5cm |
袖丈 | 63.5 cm | 64.5 cm | 67cm | 68.5 cm |
身長目安 | 160cm~165cm | 165cm~174cm | 175cm~185cm | 185cm~ |
※年代により若干の変更あり。
カナダグースのジャスパーに比べるとアークティックパーカーは身幅が広くややゆとりのあるサイズ感となっています。
着丈感で選ぶよりは身幅を基準にしてマイサイズを探すのがおすすめ!
私の場合178cm64キロですがSサイズがジャストでした(中にセーターなど着込む余裕あり)
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アークティックパーカのメリットとデメリット
アークティックパーカーもカナダグース同様にメリット・デメリットがあります。
しかしアークティックパーカーはデメリットを踏まえても名作であることは間違いありません!
・64クロスはナイロンより生地が柔らかく動きやすい。
→エイジングも楽しめるので、長く使い込むことで愛着が湧く。
・身幅を広めにとっているのでジャケットの上からでも羽織りやすい
→加えて窮屈感も感じないためストレスが少ない。
・ウエストのドローコードを絞ることでシルエットの変化を楽しめる
→ざっくり羽織りたいときは緩めて、きれいめに着たいときは絞るといったコーディネートができる。
・64クロスは長年使うと色が褪せてくる
→色が褪せてくるとアウトドアの雰囲気が強くなりスーツとは合わせづらくなる。
・オーバースペック過ぎて体温調整が難しい
→カナダグースと同じで暖かすぎる
・メイドインチャイナかモルドバ製がほとんど
→創業国で作っていないのは残念ポイント
64クロスをあまり好きでない方は、別素材のアークティックパーカの購入がおすすめ!毎年マイナーチェンジされているのでチェックしてみてください。
アークティックパーカはスーツスタイルにも合うし、アウトドアな雰囲気も出せる万能型ダウンジャケット。64クロスの特性で色落ちしてくるので、色落ち後にどのように合わせていくかが重要になってきます。
結局ジャスパーとアークティックパーカどっちが良いの?【まとめ】
ジャスパーとアークティックパーカを比べてみても、スペックはどちらも申し分ない。日本の気温であれば何処にいても何の問題もありません。どちらもサイズ感も日本人に合う体型で人を選ばない。
では両モデルの違いとは何なのか?そしてあなたに合う1着はどちらなのか?
価格の違いと着用シーンの違いを比較してみましょう。
ジャスパー:141,900円
アークティックパーカー:118,800円
価格差→23,100円
値段は2.5万円近くジャスパーのほうが高い。
加えてアークティックパーカは並行輸入品やシーズンをずらすと7万円代で購入できたりします。そうなると実質6万円近くの価格差があることになります(ジャスパーは値下がりしない)
ジャスパー
→スーツスタイルからカジュアルスタイルまで幅広く対応している。万能モデルと言える。
アークティックパーカー
→購入時はスーツからカジュアルスタイルまで合わせることができる。しかし64クロスは縦に色落ちする性質があるため色落ち後はスーツと合わせることができなくなる。
その通り!正直『暖かさ』や『タフさ』といったスペックを比べるとどちらも最強クラス!
価格と着用シーンのイメージが選ぶ肝だね!
以上がカナダグース&ウールリッチの徹底比較でした。少しでも参考になったのであれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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