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64クロスをダイロンマルチで染め直す!?『コットン・ナイロンの染色方法を紹介』

ウールリッチの色褪せたダウン

 

こんにちは、ファッションブロガーの「いなか」です。

先日、思い切ってウールリッチのアークティックパーカーをダイロンを使用して染め直しました。

 

そんなわけで、この記事ではダイロンマルチを使ったダウンジャケットの染色方法を写真と共にわかりやすく紹介。

 

 

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ダウンジャケットや64クロスの染色を考えていた方はぜひ参考にしてください。
 
 
 
【この記事の内容】

・ダイロンマルチを使用した染色方法を紹介
・ダウンジャケットは染めるべきではない?染色後の失敗例やスペックの変化について

 

 

先に言っておきますが、今回の染色は大成功というわけではありません。
染めたい生地以外が染まるなどの失敗も多々ありました。

 

トライする方は自己責任で!
私の失敗を見て学んでください。笑

 

 

【関連生地】

【Tシャツを黒に染める】ダイロンマルチダイを使った染め方を紹介「すごく簡単です」

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ダイロンマルチで64クロスを染め直す【染色方法を紹介】

マルチダイロンのネイビー色

 

ダイロンには大きく分けてプレミアムダイとマルチダイと呼ばれる2種類の異なる製品があります。

 

 

違いは以下の通り。

特徴/染料【マルチダイ】【プレミアムダイ】
染まる繊維コットン・麻・ウール・シルク・ナイロン・レーヨンコットン・麻・ウール・シルク・レーヨン
染色温度80度40度

 

 

そして、今回染める素材は64クロスと呼ばれるナイロンとコットンの混合素材を使用したウールリッチのアークティックパーカー。

 

 

上の表記を見返してほしいのですが、ナイロン素材を染めることができるのはマルチダイのみ。
つまり、染色温度が80度も必要な手間のかかる方法でしか染め上げることができないのです。

 

 

 

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コットン100%とかだとプレミアムダイがオススメ!
40度程度のお湯できれいに染め上げることができます!

 

 

この記事を読んでくれている方で、「プレミアムダイで染め上げることができる素材を染める」という方は、マルチダイを選ばないほうがよい。80度のお湯を大量に準備する。←これがかなり大変です!!

 

事前情報がわかったところで、詳しい染色方法を紹介していきます

 

 

ダイロンマルチの具体的な使用方法

ダイロンマルチの説明書

 

 

【染色手順】

①500mlのお湯(80度)と一袋のダイロンマルチを合わせ混ぜる
②6Lのお湯(80度)と塩30グラムを混ぜる
③①と②を混ぜ合わせる
④洋服を③の染料につけ20分間もみ洗いする
⑤20分間つけ置きする
⑥水ですすぎ余分な染料を取り除く
⑦洗濯機で再度洗い、陰干しをして完成

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箇条書きで紹介すると難しそうに見えますが、実際の作業自体は簡単。
 
 

それでは次に、本日の主役である色あせしまくったダウンジャケットの劣化具合と、より詳しい染色方法を写真とともに紹介していきます。

 

染色するダウンジャケットの色落ち具合

色あせたダウンジャケット

 

写真を見てもらうとわかるように、64クロス特有の白い縦落ちが見られます。

 

64クロスは色落ち自体が一つの味とされますがこの色落ちに加えて、写真では分かりづらいですが日焼けがしてしまっていることから、今回染色することを決めました。

 

※より詳しく劣化具合が見たい方は、アークティックパーカの経年変化を御覧ください。

 

 

【染色の懸念点】

・色ムラ
・保温効果の劣化
・裏地の変色

 

このような懸念点を抱えていましたが、「最悪失敗して着ることができなくなってもいいや」という覚悟でした。

 

 

 

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絶対に失敗したくないと思う洋服であれば、染色はやめておきましょう。

価格は高いですがクリーニング屋さんに頼むのが無難です。
 
 
 

ダイロンマルチ-実際の染め作業を写真で紹介

先程紹介した①〜⑦の手順を実際に写真とともに紹介。

 

アークティックパーカは1000gほどの重量なので、今回ダイロンマルチを3袋使用
ですので、お湯の量や塩の量などすべてが3倍となります。

 

 

 

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それでは染め作業を見ていきましょう。
 
 
【ステップ①〜⑤】

ダイロンの原液作り

 

地獄のような写真ですみません、80度をキープするためには、蓋が必要。というわけでゴミ箱を使用しています。

 

  1. 1500mlお湯(80度)とダイロンマルチ3袋を混ぜる
  2. 18Lのお湯と90グラムの塩を混ぜる
  3. ①と②を混ぜ合わせる
  4. 洋服を入れ20分間もみ洗い
  5. 追加で20分間つけ置き

 

 

ダウンジャケットは水を吸うと非常に重たくなるためもみ洗いが大変。
80度と熱い温度なので手を使用することができません。トングか何か棒のようなものを使用すると良いでしょう。

 

 

 

□染め作業の注意点
・最初の原液作りは念入りに。むらが出ないようしっかりと混ぜる
・他のものへの色移りに注意、可能であれば屋外やお風呂ばで行ないましょう
・80度と高温なのでやけどに気をつけましょう

 

 

 

 

 

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コツは根気よく混ぜること・・・それだけです。
 
 

 

【ステップ⑥〜⑦】

染料を洗い流す作業

 

20分のつけ置きをすれば染作業は完了。次に洗い作業に入ります。

 

  1. 余分な塗料をすすぎで洗い落とす
  2. 中性洗剤を使用して洗濯
  3. 影干し

 

 

すすぎ作業、かなり大変です。
ダウンの中まで染料が染み込んでいるため、何度すすいでも無色透明になりません。

 

 

□洗い作業の注意点
・余分な塗料をすすぎ落とすのに時間がかかるが根気よく行うこと。(押し洗いが有効)
・それでも落ちきらないので最後に洗濯機で洗うこと。

 

 

 

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私のダウンジャケットの場合、塗料が無色透明になるまで30分もすすぎました。涙

すすぎをおこたるとむらが出るのでしっかりと洗い流しましょう。

 

 

 

ダウンジャケットはダイロンマルチで染色『アフターを紹介』

染色後のダウンジャケット

 

 

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結論→めちゃくちゃキレイに染まっています。

 

上記の写真の様に、表面素材の64クロスは新品かと思えるほどムラ無く染まりました。
つまり、ダイロンマルチは素人でもコットン・ナイロン素材をきれいに染め上げることができるというわけです。

 

 

しかし予想外に染まりすぎてしまった箇所もあります。涙
最後に失敗してしまった部分を紹介してこの記事は終わりとします。

 

 

ダイロンマルチで染まりすぎてしまった箇所

 

【フロントボタン】

アークティックパーカーのボタン

(Beforeの写真が無くてすみません。)

もともとはべっ甲のような明るめのベージュカラーだったフロントボタン。
見事にネイビーに染まってしまった。

 

【内側のライニング(裏地)】

裏地の染色

 

ベージュ色の裏地も見事に染まってしまいました。

裏地はナイロン100%。
正直染まるのはわかっていましが、きれいに染めることができなかった。

 

写真の通りムラ感があります。

 

 

【結論】

ほぼ全てのパーツがネイビーに染まった。
ダウンジャケットをオーバーダイする際は不必要な箇所も染まると考えたほうが良いでしょう。

 

 

染色によってダウンの劣化や保温力に影響があったのか?

 

【膨らみの低下について】

・特にダウンそのものがしぼんだりダウンが抜け落ちるということはありませんでした。

 

【保温力の低下について】

・心配していたダウンの機能低下についてですが、保温力が下がった印象は受けなかった。染色前同様に非常に暖かいです。

 

 

 

新しいアイコンいなか
アークティックパーカの場合はダウンが抜け落ちたり保温力が下がるということはありませんでした。

 

 

★繊細な作りのものや特殊な素材を使用しているダウンジャケットであれば問題が生じる可能性もあります。
必ず『自己責任で』トライしましょう。

 

 

 

64クロス×ダウンの染め方まとめ

 

染める方法はダイロンマルチが推薦している方法通りにすれば問題はありません。
ただ、ダウンジャケットのように複数の素材からなるアイテムはその全てが染まってしまうということを念頭においたほうがよいでしょう。

 

 

裏地やボタンなどもすべてネイビーや黒で統一されているものなら、違和感なく染まるかと思います。

 

 

 

新しいアイコンいなか
この記事が少しでも参考になったのであれば幸いです。
お読み頂きありがとうございました。

 

 

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