ずっと紹介できていなかった名作ジャケット。
ナイジェルケーボンのマロリージャケット。
ナイジェルケーボンの中ではカメラマンジャケット同様に長く愛されている名作ジャケットです。
値段は安くはなく。というか結構いい値段。
最近のトレンドのジャケットと比べるとサイズ感が特殊でどちらかというと昔っぽいデザイン。
購入を考えている方は事前にサイズ感や着心地を絶対に知るべきですね。
今回はそんなマロリージャケットの深堀り記事。
★マロリージャケットの歴史
★マロリージャケットのサイズ感と素材の特徴
★コーディネート例
ナイジェルケーボンとは
ナイジェルケーボンはその名前のとおりナイジェルケーボン氏が発足させたファッションブランド。
イギリスで発足し、現在は2つのラインがあります。
1.オーセンティックライン:イギリスのファブリックや歴史に焦点を当てたライン。極力イギリスの素材を使用している。
2.メインライン:メイドインジャパンのものがメインライン。
正直この2つのラインの見た目の違いは素人ではわかりません。
内側のタグを見ればオーセンティックと書いてるものがあるので、それは間違いなく無くオーセンティック。
どちらもナイジェルケーボン氏がデザインしていて、どちらのラインも非常にミリタリー色の強いアイテムが多いです。
ラインとは別ですが数年前に女性もののアイテムも出ました。
ゴリゴリのミリタリー感のある女性っておしゃれでいいですよね。
ヴィンテージコレクターのナイジェルケーボンが作り出す全てのアイテムには意味があり、なぜそこにポケットが付くのか、このチンストラップはいつの時代を参考にしたのか。
アーカイブを繙いて蘇らせた現代版ヴィンテージアイテムとでも言うのでしょうか。
ミリタリーアイテムが好きな人は絶対好きです!
現代版ミリタリーブランド、それがナイジェルケーボンだと思います。
リアルミリタリーのジャングルファティーグジャケットが気になる方はこちらの記事もどうぞ!
マロリージャケットの歴史
ナイジェルケーボンの代表作マロリージャケット。
なぜマロリーと呼ばれるのか。パーツや素材はどんなものを使っているのかなどを紹介します。
マロリージャケットの名前の由来
有名な言葉。
なぜエベレストを登るのかと問われ
「そこにエベレスト(山)があるから」と答えたイギリスの登山家。
ジョージ・マロリーのマロリーの名前をとったマロリージャケット。
ナイジェルケーボンのマロリージャケットはエベレスト登頂に挑戦した冒険家ジョージ・マロリーが登山時に着用していたジャケットをソースにしています。
男心をくすぐるネームにバックグラウンド。
一見テーラードジャケットのようですが、ソースは登山用ジャケット。
まだナイロンなどが使われていない時代の最高級の保温性を誇っていたのがマロリージャケットだったのかもしれません。
マロリージャケットの素材
マロリージャケットの素材はすべて英国のものを使用しています。
シーズンによってマイナーチェンジはされていますがここで紹介するのは定番素材を使用したマロリージャケット。
ハリスツイード×ベンタイルのものです。
他のマガジンでも書かれていましたが、定番モデルのマロリージャケットは絶滅危惧種だとか。
この記事すごく勉強になりました。
リンク貼っておきます。
今や絶滅危惧!?となったスタンダードなマロリージャケットは湿気を避けて長く着よう!
すぐに売れきれてしまうので、ハリスツイード×ベンタイルはいつかなくなってしまうかも、みたいなこと書かれていました。
ハリスツイードという生地の特徴
英国の老舗メーカーハリスツイードの極厚ピュアウールを肩とエルボー以外に使用しています。
ハリスツイードとは名前の通りイギリスのハリス地方で作られたツイード生地の素材のこと。
一時期乱売されていたものもあるが、マロリージャケットに使用しているハリスツイードは小物などに使用されている薄手の生地のものではなく極厚。
ツイード生地複雑な生地の中に空気が入り暖かさが維持されるというのがツイードの主な効果。
ダウンと似た効果を得られます。
そしてピュアウールを使用しているので、生地表面にオイルが含まれていて、実はちょっぴり防水性もあります!
100年以上の歴史のあるハリスツイード。
上品かつ機能性に富んだ素材をマロリージャケットは使用しています。
ベンタイル素材の特徴
マロリージャケットのエルボー(肘)とショルダー部分にはベンタイル素材を使用。
ベンタイルはもともと軍用に開発された素材で細番手のコットンを極限まで打ち込むことで水を弾くまでの撥水性を得た素材。
ナイロン素材ゴアテックスのコットン版とでもいいましょうか。
こちらもハリスツイード同様英国で作られた高級素材です。
マロリージャケットはそんな高級ファブリックの組み合わせからなります。
金額が高いのも納得の素材なのです。
★イギリスの歴史的ブランドバブアーはコットンにオイルを混ぜることによって防水機能をもたせています。
オイルドコットンについて詳しく書いた「オイルドクロスの効果と注意点を学ぶ「バブアー購入前の基礎知識」」という記事も合わせてどうぞ。
防水というものだけでも様々な方法があって面白いですね。
その他の使用されている素材
ではベンタイルとハリスツイード以外の、細かな仕様を見ていきましょう。
裏返して見てみると仕立ての良さがより感じられます。
胴体部分の裏地はリネンのように思いましたが、表記を見るとコットン。
そして胴部分の裏地はストライプ柄のレーヨンを使用しています。
なんともイギリスらしく、裏面にこんな粋な色味を使っているのも男心をくすぐるポイント!
フラップポケット裏も裏地処理されています。
グリーンとの色味の相性が最高ですね。
そしてチンストラップにし、襟を立ち上げるとここにも裏地が!
おそらく、フェルト処理をしたハリスツイードだと思います。
そしてボタンはすべて水牛。
そりゃ10万くらいするわ。と思う贅沢な仕様がところぜましと施されていました!!
※毎年マイナーチェンジされているのですべてが同じというわけではないのでご注意を!
マロリージャケットのサイズ感
46 (M):肩幅 45cm 身幅 53cm 着丈 75cm
48 (L):肩幅 47cm 身幅 55cm 着丈 77cm
50 (XL):肩幅 49cm 身幅 57cm 着丈 79cm
これが公式ページに記載されているサイズ表。
見ての通り着丈が少し長い。
というより最近のジャケットが短すぎる。
着丈短く身幅も細くという現代的なサイジングではなく余裕をもったサイズ感が特徴です。
では実際のサイジングと特徴を写真で見てみましょう。
マロリージャケットのサイズと特徴
唯一無二の名作ジャケット「マロリージャケット」
特徴を写真を見ながらお伝えします。
身長:177センチ
体重64キロ
普通体型
ジャケット自体ボリュームが有り、着丈が長いので、太めのパンツと合わせるのが個人的におすすめです!!
M52パンツと合わせてみました。
「M52フランスチノパンを乾燥機へ。サイズとアタリの変化結果」
フロント
着丈が長い長いと言ってる割に着てみると意外としっくりくる丈感。
太いパンツとあわせるとバランスが良くなる+ミリタリー感が増します。
バック
センターベントのおかげでほんの少しAラインに。
肘と方のベンタイル素材が良いアクセントに。
サイド
身幅には余裕があり、生地自体が重いので、重心は下に。
袖部分
アームホールは良いぐわいに細め。
腕のラインが綺麗。
ボタン開放
ボタンを開けると着丈の長さがわかりますね。
少しおじさんくらい丈感が逆に今のトレンドにハマっていて、かっこいい。
以上が名作マロリージャケットの徹底分析。
良さを少しでも伝えることができたなら幸いです。
ありがとうございました。