洋服好きの皆さん。スウェットシャツのプリント技法について興味を持ったことはありますか?
調べてみると奥が深くて、古着好きでは当たり前のように年代の判断方法として採用されているみたいです。
そこで今回は、定番とされるスウェットの7つのプリント方法と、予想される作られた年代について紹介!
気になっていた方はぜひ参考にしてみてください!
・スウェットシャツのプリント方法の違いや特徴について知れる
・プリント技法からおおよその年代判別ができる
スゥエットシャツの代表的なプリント技法7種を紹介
Tシャツやスウェットのシャツに見られるプリント方法は大きく分けて7つ。
②フロッキープリント
③ラバープリント
④ステンシル
⑤染み込みプリント
⑥フェルトレター
⑦シルクスクリーン
この7つの特徴と、よく使用されていた年代について紹介していきます。
フロッキープリント『1940代以降』
パイルと呼ばれる繊維を圧着して生地に貼り付けるフロッキープリント技法。
イメージとしては子供の頃家庭科の授業であったアップリケのような感じ。
デザイン通りに型どったパイルを直接生地に貼り付けることで着圧します。
60年代以前までは静電気を使用した電圧。以降はシート状にカットしたものを着圧する技法に変わりました。
スタンダードな接着法ですが、現在では手間がかかるため、コストは高めです。
カラーフロッキー『1950〜60年代』
特に50年代から60年代にかけてのスクールモノが多い「カラーフロッキープリント」
フロッキープリントとの違いは、フロッキーの上からエアブラシで着色しているかしていないかのみ。
油性ラバープリント『1970年代以降』
ヴィンテージ好き人気の高い「ラバープリント」
70年代以前のものは厚めのラバー(ゴム)以降は薄めの油性ラバーに変更されています。
ラバープリントはどのプリントよりも光沢感があり、使い込むごとにひび割れていくのが特徴。
生地に染み込んでいるわけではなく、上に貼り付けていることで剥がれが生まれるのです。
ステンシル『1940年代以前』
アメリカミリタリー由来のステンシルプリント。
ステンシルマシーンというもので型をつくりそれを押し当て、手塗り又はスプレーで着色するプリント方法。
40年以前のものは、2/1インチの英数字のみであることが最大の特徴。
色が徐々にかすれていく雰囲気が抜群でヴィンテージ好きに愛されている。
染み込みプリント『1950年代以前』
水性のインクを生地自体に染み込ませる「染み込みプリント」
特にチャンピオンの染み込みプリントは高値で取引されるほど人気で球数が少ない。
細かなデザインには不向きなプリント方法ではあるが、時代ならではのズレや歪みが逆に味として愛されています。
フェルトレター『1940年代以前』
ウールフェルトを生地に直接つける技法。
文字や学校名がデザインされていることが多く、レタードカーディガンと同じ様な位置づけ。
最初に紹介したフロッキープリントは、フェルトプリントの風合いを真似して作られたと言われている。
シルクスクリーン『現在の主流』
1960年から始まったシルクスクリーンプリント。
現在最も主流ので、細かなデザインも発色の良い色も出せる万能的な印刷法。
ステンシルプリントと工程は似ていますが、絹の版を使用することでより細かなデザインができるようになったもの。
一度版を作ってしまえば何度でも利用できるので大量生産に向いています。
スウェットに使われるプリント技法のおさらい【まとめ】
フロッキープリント(〜1940年) | フェルトプリントの簡易版。ウールのような質感が特徴的 |
カラーフロッキープリント(1950〜60年) | フロッキープリントに色を付けたもの。50〜60年代のカレッジものに多く見られる |
油性ラバープリント(1970年〜) | 徐々にラバー印刷にひびが入る。それが経年変化として評価されている |
ステンシルプリント(〜1940年) | ミリタリー由来のステンシルプリント。基本的には2/1インチの英数字で構成される |
染み込みプリント(〜1950年) | 生地自体に色を染み込ませるプリント法。特にチャンピオンは高値で取引される |
フェルトプリント(〜1940年) | フェルトを生地に貼り付けるプリント法。レタードカーディガンなどと製法は同じ |
シルクスクリーンプリント(1960年〜) | 現在最も主流なプリント法。発色の良い色や細かなデザインなども作れる。 |
主に使用されていた時代がわかれば、大方の年代予想ができます。
プリント技法に加えて、スウェット自体のディテールも時代ごとに違うので組み合わせることで、確かな年代がわかるのです。
※また近いうちにディテールについても紹介します!
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